弟子童心の修行袈裟を新着。
2015.06.26 Friday | category:-
弟子の童心は、昨年6月から当山高山住職に弟子入りしてから約1年経過した。アスペルガー障害を持つ童心は、漢字、数字はほとんど分からない。「ひらがな」や「簡単な数字の計算」は、何とか読めたり理解することはできるが、脳障害のために少し高度になると全く分からなくなる。そんな、童心が選んだ道は、僧侶を目指す道であった。この1年間、毎日欠かさず朝7時からの勤行にいそしんできた。当初は、言葉がなかなか発することができず、お経の文句を詰まらせてばかりいた。しかし、勤行の訓練の積み重ねには、すごい力がある。現在では、多少の言葉に詰まりや間違いを起こすことはあるが、それこそ見事にお経を読んでいる。
毎朝、7時から1時間、理趣経と観音経、2つのお経全巻を読み終えている。まだまだ道のりは遠いが、本人の一生の一本道を自分で切り開きながら前に進んでいる。
お釈迦様弟子シュリハンドクも同じアスベルガー障害の持ち主であった。シュリハンドクがお釈迦様に対して「僕は、どうして何度も言われたことが理解できないし、お経も分からないのでしょうか」と尋ねられた。
そうしたら、お釈迦様は、「そうか、シュリハンドクよ、箒一本を与えるから、この庭を毎日はきなさい」と命じた。
シュリハンドクは、毎日掃除しながら「庭を綺麗にしよう。心も綺麗にしよう」と口癖のように言葉を発していた。そして、30年経過したある時、ハット気が付いた。「そうだ、掃除をするということは、庭を綺麗にするということだけではなく、自分の心を磨いていることなのだ」と分かった。お釈迦様は、「修行をするということは、何も難しいことをこなすことを言っているのではない。
自分に気づき、他人を見つめられる力を付けることが修行なんだ」ということを教えるために箒を与えてくれたのだ。
そう気づいたシュリハンドクは、その後、全てを理解し、悟ることができたとてつもない偉大な僧侶、釈迦の弟子になった。
こんな話を聞くとき、童心もシュリハンドクを真似て前に歩んでほしいと願っているところだ。
旭川市旭山霊廟の団体参拝がありました。
2015.06.26 Friday | category:-